高気密・高断熱が快適性やランニングコストの面で重要だということは別記事(そもそも高気密・高断熱って何?)で述べました。
室内の空気を逃がさず、外からも空気も入れないようにして室内を快適に保ちましょう!
ざっくり言うとこんな感じでしたね。
「え、じゃあ換気して空気入れ替えたら高気密・高断熱の意味なくない?」
ごもっともな指摘です(‘ω’)
それでも高気密・高断熱な家では換気は考えなければいけない、いやむしろ高気密・高断熱だからこそ換気についてしっかり考えていただきたい。
換気性能はあなたの健康、そして家の中でのパフォーマンスに大きな影響を与えます。
今回はなぜ高気密・高断熱住宅では換気をしっかり考えないといけないのかをまとめていきます。
換気ってどういうこと?
淀んだ空気を外に出し、新鮮な空気を取り入れる。
これが換気です!
ごく当たり前なことを言ってしまいました……。
高気密・高断熱住宅でなぜ換気が重要なのか。
それは高気密・高断熱住宅が『中の空気を外に出さず、外気も入ってこない』からです。
言い換えると、ずっと同じ空気の中で生活するということですね。
室温の管理という意味では良いのですが、これには色々と問題があります。
換気が悪いとどうなる?
みなさんは大人数での講習や会議で眠たくなったことはありませんか?
「ダルイから寝よ」ではなく、どうしようもなく瞼が落ちてくるという現象にあったことはないでしょうか。
これはその室内の換気がうまくできていないことが原因かもしれません。
家でも同じです。
まずは体調に関するデメリットを挙げてみます。
- 二酸化炭素濃度が上昇する
- VOC(揮発性有機化合物)やホルムアルデヒドが滞留
- ハウスダストや花粉、PM2.5が滞留
空気の質に関する問題が出てきます。
人間は二酸化炭素濃度が上がると倦怠感や頭痛に悩まされます。
家でなにか作業をしたり、家事をしたりするときにも悪影響が出そうですね。
新居で暮らす際の快適性や体調に大きな影響があるということですね。
VOCやハウスダストなどは、簡単に言うと有害な空気やホコリだらけな空気を吸うということになります。
また、換気が悪いと家自体にも悪影響があります。
湿気やカビの菌がずっと滞留することによってカビ臭くなったり、そもそも家の構造体(木材や金物)が湿気で弱ってしまいます。
家自体が湿気にやられると、せっかく高気密・高断熱の家を建てても隙間ができたり強度が落ちたりします。
木材が湿気を帯びるとシロアリも寄ってきやすくなります。
風呂上りの浴室で換気扇をかけてない状態を想像してみてください。
すぐにカビだらけになるし、浴室内のものは水分にさらされてすぐ錆たりしますよね。
それが家の至るところで起こることになります。
でも安心してください。
今の高気密・高断熱は絶対換気をしなければいけない決まりになっています。
あとは「どうやって換気をするか」ということだけですね。
次は換気の種類についてまとめてみます。
換気方法の種類
住宅で採用される換気方式には主に第一種換気と第三種換気の二種類があります。
(ちなみに第二種換気はほぼ使われることはありません。)
換気方式が変わるとなにが違うのか、それはファンをどう使うかということです。
| 給気 | 排気 | |
| 第一種 | ファン(機械) | ファン(機械) |
| 第三種 | 自然(給気口) | ファン(機械) |
この表をみてわかるように、給気も機械でしたいかどうかで決まります。
それぞれの特徴を見てみましょう。
・第一種換気
どちらもファンで行うことで、給気も排気も計画的に行いましょうというシステムです。
どこから給気して、どこから排気するか。
こういったことを考えて設置できるので、計画的な換気ができます。
デメリットとしては設置する機械が増えることによるコスト増があります。
・第三種換気
排気だけファンを使う方式です。
所謂、室内を負圧(空気が吸い出されている状態)にすることで、自然に給気口から空気が入ってくるシステムです。
高気密住宅であれば少な目な導入コストで家の空気を入れ替えることができます。
逆にしっかり気密が取れていないと換気ムラができたりするデメリットがあるようです。
僕が選んだ換気方法
僕は第一種換気の「澄家」を選びました。
第三種換気では主にトイレなどに排気口を設けて、そこから排気します。
僕としてはもっと排気に力を入れたい場所などもあります。
なので計画的に給気・排気を考えられる第一種換気を選びました。
また高気密・高断熱住宅を建てますが、気密性能が年数が経っても全く衰えないとは考えていません。
なので、年数が経ってもしっかり換気ができるように考えたということもあります。
澄家のメリットを簡単にまとめてみます。
個人的にもうこれしかないなと思いました。
機能説明に関しては「澄家 マーベックス」で検索してみてください。
もっと詳しく、わかりやすく説明されています。
興味のある方は是非調べてみてください。
もちろんデメリットもあります。
標準仕様に入ってない場合はオプション費用がかかります。
僕の場合は見積もりでだいたい40万くらいになっていました。
ちなみに他メーカーだともう20万くらい高かったので、どれくらいお金がかかるかはメーカーさんに聞いてみてください。
あとはこれはメリットでもあるのですが、床に給気のガラリや排気口がきます。
その上には物がおけなくなるので、採用する場合は間取りなどをしっかり考えないとデッドスペースができてしまいます。
まとめ
どんな換気方式を選ぶかは人それぞれです。
棲家について語りましたが、これはあくまでも僕にマッチしたという話です。
是非いろんな換気システムを調べてみてください。
予算や換気に対する考え方にマッチするものが出てくるかもしれません。
ただこれだけは言わせてください。
高気密・高断熱にするなら必ず換気もセットで考えてください。
あなたの健康や充実した新居での生活において、かなり重要なウェイトを占めると思います。
是非、快適な生活を送るためにも考えてみてくださいね!


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