ここまで未来の生活ビジョン、言い換えると具体的な家作りプランを持つことをオススメしてきました。
じゃあ僕が家作りに取り組み始めた時に、実際にどのように伝えたか?って話ですよね。
理想的なイメージが出来たとしても、数社のメーカーを比較検討している時にそれを全て、各メーカーで話すわけにはいかないですよね!
たぶん僕がそれをやったら最初のヒアリングだけで何時間もかかってしまいます…w
伝える情報の取捨選択も大事ですが、なにより各メーカーを横並びで比較しないと意味がないですからね。
各メーカーはそれぞれの表現で自社製品の良さを伝えてきます。
比較する際はどこに注目するか、という施主自身の目線を統一していなければいけません。
「メーカーとの面談ではこの条件を伝える」ということを明確にすることをオススメします。
人それぞれ、重視する項目は変わりますので、主に注目されがちなものを挙げてみようと思います!
もしこの後に挙げるもので「これは重要視したい!」というものがあれば是非控えてもらってからメーカーに行くとよいのではないかと思っています。
最後にオマケとして僕が伝えた条件の例も挙げておくので、興味がある方は見て頂けると幸いです。
性能関連の条件
- UA値(断熱性能)
- C値(気密性能)
- 耐震性能
- 換気方式
これらは建物自体の性能に関わる項目です。
高気密・高断熱であるかどうかは上2つの性能で決まります。
もちろん数値化することで、断熱等級というランク分けもされています。
気密値は等級はないですが、正しい測定を行って1.0以下になってくると高気密と言われています。
耐震性能に関しては等級分けがされており、さらにメーカーによっては制振ダンパーを採用するところも増えてきています。(オプションの場合もある)
耐震性能に関しては「等級3」と「等級3相当」と言っているところがあります。
同じようにみえますが全然違うので「等級3」と言い切っているところを選ぶことをオススメします。
換気方式に関しては家の換気に関するお話で、キッチンのレンジフードとは別の話です。
(僕は最初、レンジフードの種類の話だと思ってましたw)
高気密・高断熱ということになると、家の中の空気がこもる状態になります。
換気計画がうまくいってないお家ではハウスダストの問題や、慢性的な頭痛に悩まされるようなこともあるそうです。
第一種や第三種など、換気にも種類がある上、各種類の中にも色々な方式があります。
換気効率や導入コスト、ランニングコストを加味して考えるとよいでしょう。
仕様・設備に関する条件
- サッシ・ガラスの仕様
- オール電化 or ガス併用
- 太陽光・蓄電池の設置有無
- キッチン・浴室など標準グレード
これらは建物の中や外の設備に関する項目です。
まずはそのメーカーがどういった標準仕様を採用しているか確認することになるかと思います。
その上で不足している設備やこだわりたい設備が追加できるか確認してみるとよいでしょう。
このあたりの設備は変更や追加をするたびにとんでもない追加金額が発生する可能性があります。
一発目の見積もりが安かったけど、蓋を開けてみたら標準仕様があまりにも貧弱で、オプションやグレードアップで大幅増額……なんてことも。
コスト・予算に関する条件
- 坪単価の目安(総額いくらまで)
- 初期費用とランニングコストのバランス
- 標準仕様に含まれる内容(照明・外構・カーテン・エアコンなど)
こちらは家全体としていくらお金がかかるのか?という項目になります。
ありていに言うと土地選定から引き渡しまでの一通りの流れで、最終的にいくら払えばその家に住めるのか?ということですね。
比較検討している際に感じたんですが、メーカーによって内容の伝え方が違います。
予算取りの仕方(このくらい追加でお金かかるかもなど)や、土地改良費用は含まれていない、といったことがあります。
親切なメーカーは「最悪の場合でもこの値段で住めます」という見積もりを出してくれます。
多めに予算取りしてくれているので、相当なことがない場合にはその見積もり通り、運が良ければその予算必要なかったので浮きました!となるのです。
またメンテナンスコストについて確認するのも重要です。
建てるとき価格は安いけど、早い段階でメンテナンスが必要になる、となってしまうと一生の中で払うお金は増えてしまいます。
標準仕様で採用されている外壁やその他設備のメンテナンスサイクルなども確認するようオススメします。
デザインに関する条件
- 外観イメージ(モダン、和風、シンプルなど)
- 間取りの自由度(規格住宅かフルオーダーか)
これらはそのメーカーがどういった家を建てられるのか確認するものです。
みなさんそれぞれに、住みたい家の内装デザインだったり、間取りだったりがあるかと思います。
注文住宅であればなんでもできる、というわけではありません。
たとえば間取り。
1cm単位から壁の位置を調整できるメーカーもあれば、数十cm単位でしか調整できないところもあるそうです。
特段気にしない方はよいのですが、間取りに明確な希望がある方は要チェックです。
最低調整範囲に制限のあるメーカーだと「ここにこういう収納場所を設けたい」と思っても、作れない、もしくは作れても使い勝手が悪いということになりかねません。
デザインに関してもそうです。
デザインについては希望するスタイルの施工実績を写真で見せてもらうとよいと思います。
自分の希望するスタイルで今までどういうものを作ってきたかを把握できれば、デザインの打ち合わせの時も安心です。
まとめ
たくさん挙げてきましたが、みなさんが気になった項目はいくつあったでしょうか?
いくつかをピックアップして、比較の際に各メーカーに提示してみると良いと思います。
ちなみに僕が比較の際に提示した条件は
- 予算を最優先するので、この価格帯で土地整備含めて家を建てられるか。
- 予算内で延床面積18~20坪ほどで建てられるなら、平屋・二階建ては問わない
- 断熱等級5以上、C値0.5以下
- ガレージも検討しているので、予算内でおさまるのか、土地内でどういう配置ができるか
- 長く住みたいので、使用している建材や設備のメンテコストも知りたい
と言った形で伝えました。
もちろんもっと細かい要素はありますが、土台としてこの5要素を各メーカーに最初に伝えたのです。
もっとざっくり言うと「この予算であなたのメーカーはどれくらいまで出来ますか?」と言った感じの聞き方をしていました。
僕個人の話にはなってしまいますが、予算面にかなりの不安を覚えていました。
ですので、まずは予算内でそもそも希望するものが建つのかを確認したかったのです。
正直なところ、僕の予算では希望の家を建てるのは難しいと思っていました。
それでもこの条件で引き受けてくれるメーカーと出会うことができました!
もしみなさんもお家づくりを検討しているのなら、最低限押さえたい条件を絞ってメーカー探しをしてみると良いかもしれません。
案外、あなたが思っているものは夢のマイホームではなく、実現可能なプランということもあるかもしれませんよ!
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